れじぇんず8 ダミー人形



器用貧乏
夫は、家から通える学校だったにもかかわらず、2年生の時から下宿暮らしをはじめました。
なので、学費と下宿の家賃(2万1千円だったかな?)は出してもらったけど、
そのほかの生活費などはバイトでまかなう事となりました。
だから、色んなバイトを経験しています。
例えば、印刷工場、工事現場の交通誘導係り、面白い所では、プラモデルやジオラマを
作って撮影し、その工程の記事を書いたり、出版社の依頼でアカショウビンを撮影するため
寝袋持って1週間粘ったり、などなど・・・
3年生頃から、回路設計やソフト開発も始めました。そんな頃のお話です。

今では、毒っ気が強いHなおぢさんですが、その頃は、考えられないほど、まじめで
ストイックな青年だったですよ。信じてはもらえないかもしんないけど〜^-^;
これは今も変わらないのだけど、今やってる仕事の事を、私に色々話してくれるのです。
ある日、”今度の仕事はね〜、応急処置なんかで人工呼吸の練習用のダミー人形の
制御ソフトを作るんだよ。正しくリズムよく圧迫をすると、胸が呼吸しているように
動くんだって。しばらく忙しくなると思うから♪”(楽しみなんだなきっと)
さてさて、本当に忙しかったらしく、しばらく連絡もとれない日々が
(そうさ、もう昔の事だから、携帯電話なんかないんだよ)
久しぶりに会えたある日、”大体終わった♪”と喜んでいました。その時は・・・

1週間ほどして次のデ〜トの時、なんだか様子が違う???
”どしたの?うまく動かなかったの?”
なんだか、気まずそうに目を合わせない。ちょっと不安になる。
(もしかして、Hな事をさせない私に、遂に三行半か!?あうぅ〜;)
”・・・・・・だった・・・・・・・”よく聞き取れない、ますます不安になる。
恐る恐る、”ごめん、聞こえなかった、もう1回言って”
”・・・・ダッチワイフだった・・・・”あまりに低い声だった。
”レスキューダミーの制御にも使われたのかもしれないけれど、行ってみたら、
ダッチワイフがあった。胸を揉むと、胸が動いて’あは〜ぁん♪’って言うんだ”
うつむいたままだが、耳が真っ赤;
ありゃりゃ〜#=_=#当時は、私も純情でした。新宿の喫茶店でうつむく二人、
時計の秒針の音がやたらと響いて聞こえた・・・この雰囲気はど〜すればいいのぉ!?

後日、その時の話を夫に聞くと”おじょ〜ちゃまなアンタが恥ずかしがると思って
言わなかっただけで、オレは当然知っていたよ!”って言ったけど、
そういう事なら、あの時の反応ってば・・・ぷっ

あれから20年!(綾小路きみまろ風)夫は相変わらず器用貧乏だ
社会人になってからも、色々色々あれやこれや・・・今、やっと入社時からの希望の
仕事に就けた(入社時からその職場1本の人が多いのにね;)
よかったよかった♪

今回は遂に夫の過去までばらしちゃいました。
本人、同僚の皆さんの目に入らない事を祈ります。家内の平和の為に・・・


補足説明
夫が作ったのは、センサーからの信号(人工呼吸の振動orもみもみの振動)を
拾って、アクチュエーターを起動(呼吸しているように動くorもだえ動作する)
させる、というソフトを担当していました。
動作テストのときは、皮を被っていないどころか、胸の中に入る装置だけだったそ〜です
まぁ、これだけじゃ、訓練用ダミーかワイフちゃんかは分からないよね^o^;
これは暗い過去なのか、楽しい思い出なのかは、聞くのはちょっとね・・・

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狐茶屋